コラム

大学の情報公開と公開されているはずなのに探せない情報

インターネットで情報を探す場合はGoogleやYahooなどで検索をかけ、その検索結果をもとに情報を探していく事は殆どの人はやっているでしょう。

例えば「コモン・データセット」とGoogleで検索をすると、本サイトは結果1ページ目に表示されます。これは本サイトが「コモン・データセット」という専門的用語に関する情報を積極的に発信することにより、Googleに本サイトが「コモン・データセット」に関して「権威性(Authoritativeness)」があると認識がされているからです。(なお、コモン・データセットで検索すると検索第1位は本プロジェクトメンバーらで執筆した「日本版コモン・データ・セット(CDS)実現に向けた予備的研究」が出てきます)

さて、インターネットで大学の情報を探す時はどのようにして探す、あるいは検索するでしょうか。例えばA大学の○○を調べたい場合、①Googleで「A大学 ○○」と検索する、②A大学のサイトを探し、サイト内からメニューを見つけるかサイト内検索するといった事が考えられます。

ただ大学のサイトに情報があるはずなのに探せないというケースが頻繁に?あります。そこでサイトに情報があるはずなのに探せないケースはどうして起こるかという基本的な例を本コラムでは取り上げてみます。

サイトから情報を探せないのは偶然か?あるいは故意か?

筆者は仕事柄、法令により公開しなければならない教育情報を大学のホームページから探す機会が多くあります。ただ、稀に教育情報が大学のサイトのトップページからではたどり着くことができない、あるいは探せないケースがあります。

かなり簡略化した図ですが、通常サイトはこのようになっているとします。

コンテンツ(四角)を結ぶ線は、違うページに移動するためのリンクを表しています。このようなホームページではサイトのトップページから様々なコンテンツを見ることができますし、リンクもトップページから下に降りていくのではなく、横でつながっていたりして、サイト訪問者はサイトを回遊しながら情報を閲覧あるいは探す事が出来ます。

しかしこのリンクをあえて切ってみたらどうでしょうか?

例えばコンテンツ①のリンクを切り離して離れ小島のようにしてみます。そうするとこのコンテンツを見るには、2つの方法が考えられます。

  1. このコンテンツのURLを直接打ち込んで表示させる
  2. Googleなどの検索、あるいはサイト内に設置されている検索からコンテンツ①を探す

①の場合はURLを知っていないと中々難しいです。(中には毎年度更新される情報は、URLの構成が似たような感じなので、類推して表示されることも可能な時もあります)②の場合は、このページがGoogleに認識されていれば、検索結果に出てくる可能性はあります。

検索しても情報は必ず出てくるとは限らない

コンテンツ①を見るにはA大学だけではなく、「A大学 コンテンツ①(の名称や内容)」と検索をかけると出てくる可能性はあります。

可能性といったのは、次の2つのケースでは検索してもページは検索結果に出てきません。

  1. 何らかの理由により検索エンジンに認識(インデックス)されていない
  2. 大学側が故意に認識(インデックス)させていない

①は例えば更新したばかりのページといった理由があります。②については、HPの公開の設定時にGoogleなどから発見されないように設定することが出来ます。

大学は情報の公開をしているといってもきちんと閲覧できるようにしなければなりません。どこもリンクを貼っていない離れ小島のページにして、検索エンジンからも見られないようにした場合は、ページが存在している・URLを知っている・サイトの管理者しか分かりません。

コモン・データセット策定にあたって、仮に各大学のHPで共通の質問回答集が公開されることになっても、リンクがない、検索エンジンに発見されないようにしている、つまり実質未公開では意味がありません。

コモン・データセット策定にあたってはそれに盛り込みべき内容だけではなく、大学のHP上でどのように公開したらいいかといった視点も検討の際に必要になります。

(淑徳大学 荒木俊博)