コラム

Googleと大学の最新の情報

少し過激な表現になりますが、インターネットスラングで「ググれ、カス(あるいは「ggrks」)」といった言葉は、ある年代以上であれば聞いた事はあるかと思います。

この言葉は自分で調べずに初歩的なことを質問するユーザーに対して言う言葉ですが、最近は聞くことはなくなりました。その代わりに「ググっても、カス」という言葉を聞く事はありませんでしょうか?

昔はインターネットで検索すると、専門性のある(権威性のある)情報がぱっと出てきました。しかし近年はインターネットで気軽に情報発信ができるようになったせいか、検索をしても役立たない情報ばかり出てくる事が増えてきたという意味で使われています。

ググることと、情報を探すこと

ググるとは、検索エンジンであるGoogleで検索することを指します。ただ検索エンジンはGoogleだけではありません。例えば他の検索エンジンとしてYahoo!やbingがあります。

みなさんは普段どの検索エンジンを使いますか?

解析サービスを提供しているStatCounterの2018年11月~2019年10月の検索エンジンのシェアを確認すると日本ではGoogleが約75%使われています。

私自身もインターネットをする際は、Google Chromeを利用し、Googleを使う事が殆どです。ただ最近はGoogleで検索→検索結果のサイトをクリックしなくても情報が手に入るようになりました。

大学の学生数を調べる

このコラムは2019年11月25日に書いています。さて、今、早稲田大学の学生数を調べたいと思ったときにGoogleで「早稲田大学 学生数」とGoogle Chromeのシークレットウィンドウで検索してみます。

シークレットウィンドウにしたのは、私自身の検索履歴や閲覧履歴に影響されない検索結果を出すためです。さて、検索結果としては下記のような図が出てきます。

上記の図のように最近のGoogleは、わざわざサイトで調べなくても勝手に情報を抽出して、検索結果画面に出すようになっており、今回の早稲田大学の学生数も同様に表示されています。ただよく見ると、2019年11月に検索したのに、出てくる学生数の情報は2015年5月1日であり、Googleの検索結果に出てくる学生数は最新の数字ではありません。

またデータの内容について早稲田大学が大学のHPで公開している2015年5月1日の学生数を見ると、学部+大学院生の数である事が分かります。

大学と大学院生の数だと、純粋に大学の学生数と言えるのかと多少疑問もありますが、この数字を出す事は検索結果としては正しいのかもしれません。

数字は合っているけど、最新の数字ではない。

「早稲田大学 学生数」と検索する時に、その検索の意図はなんでしょうか?

大学関係者であれば、早稲田大学の学生数の詳細の人数が知りたいと思って検索するかもしれません。一方、一般的な場合であれば、早稲田大学の学生数から大学規模が分かればいいかもしれません。仮に後者の意図であれば、学生数の誤差は大した問題ではないのでしょう。

そうすると、検索者の検索行動はGoogleでキーワードを入れる、トップページに出てくる検索結果の数字を見て終わりということも考えられます。

ただこのような昔のデータが引っ張り出され、情報が公開される事は、大学側としては本意ではない情報の公開のされ方ではないかと感じます。

日本の大学間でデータ定義を策定し、各大学のHPでデータセットを公開しても、検索結果に最新のデータがきちんと掲載されるようにすることは最重要ですが、データがきちんと必要な人に正しい最新のデータが届く仕掛け作りも必要なのではないかと思います。

(淑徳大学 荒木俊博)