コラム

学生の想いを抱いた自由記述回答の分析

現在、学内の競争的資金による研究の一環として、ピア・サポートに関するアンケートの自由記述回答を分析しています。自由記述型質問の回答には、選択型の質問で答えることのできない、学生の柔軟で自由な意見が含まれています。

分析に先んじて、アンケート用紙に記載された回答をデータ化する作業では、1枚ずつアンケートを読み、エクセルに入力していくため、学生の強い想いを感じ、1件、1件のデータを大切にする感覚になります。

しかし、これらのデータを分析していく中では、時間の経過とともに、「学生と向き合う」感覚から「データと向き合う」感覚に陥ってしまいます。これは分析を進め、結果を導きたいが故に起こる、避けられないことかもしれません。

データを生んだのは人間であり、学生はたとえ少ない時間であったとしても、真剣に自由記述型質問に向き合い、書き綴っています。分析者はこのことを踏まえ、分析段階においても回答者の想いを真摯に受けとめ、「どのような背景で書いたのか」「どのような気持ちで書いたのか」「何を伝えたかったのか」といったことを慮るようにしましょう。

「原文、原文、原文・・・・・」。自由記述回答を分析する時は、原文を繰り返し読むことが、学生の想いを受け止める最適な方法と考えています。

(徳島文理大学 藤本正己)